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基礎知識



カ テ  ゴ リ


国際的宣言

更  新  日


2012/07/11 16:13



分 野 課 題


保健医療 その他感染症






主  管  部


人間開発部、保健医療課題タスクフォース






ト ピ ッ ク ス

















 ・国際寄生虫対策イニシアティブ(橋本イニシアティブ)






提唱の背景
 1997年6月 デンバーサミットにおいて、橋本総理(当時)は寄生虫症対策の重要性を指摘し、国際的な協力の必要性を強調した。これを受けて同年8月厚生省内に「国際寄生虫対策検討会」が設置され、翌1998年5月『21世紀に向けての国際寄生虫戦略(国際寄生虫対策報告書)』がまとめられた。この報告書に基づき、同年5月 バーミンガムサミットにおいて、橋本総理は寄生虫症対策の重要性を強調するとともに、国際的な対策を効果的に推進するためアジアとアフリカの2箇所に「人造り」と「研究活動」の拠点を作り、WHO及びG8諸国とも協力してこれらの拠点を含むネットワークを構築し、寄生虫症対策の人材養成と情報交換等を向上させていくことを提案した。

 バーミンガムサミットコミュニケには、寄生虫症対策について次のように記載されている。「感染症及び寄生虫に関する相互協力を強化し、これらの分野におけるWHOの努力を支援する。我々は、何億人もの人々が経験している苦しみを除去し、マラリアに起因する死亡率を2010年までに大幅に減少させるための新たなロールバック・マラリアイニシアティブを支持する。」


国際寄生虫対策の戦略(イニシアティブの内容)
 橋本イニシアティブによって、国際寄生虫症対策の戦略が次のとおり打ち出された。

1)
 国際協力の効果的推進
 国際協力の推進により、各援助機関が得意とするプロジェクトの調整、重複回避、寄生虫症対策実施地域の拡大、共同大型プロジェクトの推進等の効果が期待される。また、地球規模の疫学情報の収集や、対策方法の開発と標準化、新たな治療薬の研究開発等に関する情報の共有が可能となる。さらにそれらに対する資源等の再配分といった機能をも担うことが可能である。


2)
 対策の科学的根拠となる研究の推進
 寄生虫症対策を進めるにあたっては、寄生虫の生物学的特性、流行地域の社会学的特性を把握する必要がある。寄生虫の種類によっては、その生態や病態等が未解明のため、有効なワクチンや薬剤がない疾患がまだ多く存在する。限られた資源の中で寄生虫症対策の有効性・効率性を高めるためにも、対策の科学的根拠となる研究を推進することが重要である。


3)
 効果的な対策プロジェクトの積極的展開
 支援すべき既存の寄生虫症対策プロジェクトを評価選別する。
 寄生虫感染地域の人材養成、検査・研究・診療体制を整備する。
 衛生環境整備等を含む包括的なプロジェクトを推進する。
 住民参加による地域活動を推進する。

4)
 対策を適切に推進するためのG8各国の体制の強化
 G8各国は、国内外で寄生虫症対策を実施し、その制圧に成功した経験を持っている。G8各国の協力を通じ、これらの経験と技術を寄生虫症が現在も重要な課題となっている国に移転し、各国の実状に即した支援を行うことが重要である。日本は過去にマラリア、フィラリア症、日本住血吸虫症、土壌伝播寄生虫症の制圧に成功した経験を持っており、その経験に裏打ちされた寄生虫症対策活動は、アジア各地に移転され多くの成果を上げている。また、先進諸国においては、輸入感染症、日和見感染症、性感染症、新興・再興感染症としての寄生虫症が問題となっている。これらの疾患に対処するため、発生動向監視の強化、研究の推進、専門家の養成等体制の強化を行う必要がある。



参考 : 国際協力事業団 「寄生虫症対策指針」 平成13年6月






添 付  資 料


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