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基礎知識



カ テ  ゴ リ



更  新  日


2009/06/26 17:09



分 野 課 題


社会保障 障害者支援






主  管  部


人間開発部、社会保障課題タスクフォース






ト ピ ッ ク ス

















インクルーシブとインテグレーション





出典: 独立行政法人国際協力機構 課題別指針「障害者支援」 2009年3月





インテグレーション


障害者に対する政策の問題解決の鍵概念になったのがインテグレーション(市民社会への統合)であり、特に教育分野で、分離教育から統合教育へという形で強調された。インテグレーションは、障害のある人もない人も、分け隔てのない仲間として渾然一体のシステムが形成される状態をいう。我が国では、学校教育のなかで「統合教育」として普通学級の障害児を積極的に受け入れたり、併設された特殊学級に通う障害児と同学年のそうでない児童が一定の教科について一緒に学習する「交流教育」等が全国的に普及している。


インクルーシブ

西欧の障害児教育で進められた統合教育(インテグレーション)が、現実には形式的な場の統合になっている例が多いという問題への対応として提唱されたのがインクルーシブ
(包み込み)でそれぞれニーズの異なる障害者の個別化されたプログラムによって教育や援助をしていくことを意味し、実質的な統合・共生をめざすものである。1980 年代からア
メリカの特殊教育の分野で、インクルーシブの運動が活発化しつつある。インクルーシブは 「“All” means “All”(すべてというのは全部のこと)」という理念により、障害の
種別の枠にとらわれず、またその子どもの能力にとらわれず、その子どもたちの「生活年齢に相応する普通教育の環境を保障していこう」ということに重点がおかれている。
インクルーシブとは、特別ニーズ教育の充実によって学校がさまざまの違いや多様なニーズを有する子どもの学習と発達、協同と連帯の場になっていくこと、換言それば「共学・
協同と発達保障」の実現を追求する学校教育のあり方を示したものであるが、なお理念のレベルにとどまっており、具体的な構想と実践は今後の課題となっている。


インクルーシブとインテグレーションの違い

インクルーシブの考え方は、障害があろうとなかろうと、あらゆる子どもが地域の学校に包み込まれ、必要な援助を提供されながら教育を受けることを主張している。つまり障
害があるからといって障害児だけの特別の場で教育を受けるのではないということでる。この考え方は、従来の「インテグレーション(統合教育)」とどう違うのか。
まず第一に、必要な援助が提供された上で、統合された環境で教育を受けるという点である。従来のインテグレーションはこの「必要な援助」が位置付けられておらず、学ぶ場
(物理的な環境)が統合されたというだけで「お客さん」扱いされていた。第二には「必要な援助」を提供されるのは障害児だけではなく、子どもはそれぞれに特別なニーズをも
ち、そのニーズに対して配慮がなされなければならないことである。インクルーシブではすべての子どもに、必要とされる個別の援助を提供することが強調されている。障害者の
親という立場で活躍している松友了氏は、インクルーシブを「通常の場面における、援助付きの共生戦略」と規定している。「通常の場面」とは教育であれば普通クラス、就労なら
ば一般企業など障害のない人と同じ場である。そして「援助付き」とは、それぞれの特別なニーズに応じて、必要な援助が提供されるということである。

参考:
石渡和実「Q&A 障害者問題の基礎知識」 明石書店 p73-75
社会福祉士養成講座 障害者福祉論 中央法規
『新版 社会福祉学習双書』全国社会福祉協議会 障害者福祉論






添 付  資 料


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