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課題別指針



カ テ  ゴ リ


アプローチと重点項目

更  新  日


2005/05/31 10:49



分 野 課 題


民間セクター開発 貿易・投資促進






主  管  部


経済開発部、民間セクター開発課題タスクフォース






ト ピ ッ ク ス

















---貿易・投資促進に対する協力目的





経済発展に向けた基盤の未整備

貿易の促進、投資の受け入れに関する対応能力の不足



貿易・投資の分野の活動主体はあくまで民間セクターであり、政府の果たす役割は、そうした活動を促進するような環境整備を進めることにある。

民間セクターの活発な活動には、各企業が市場において公正・自由な活動を行うための基本的な法制度やルールが整備されていることと物の取引きや生産活動が活発に行われるための交通網や電力等の物的インフラが整っていることが重要な要素となる。そうした経済発展に不可欠な基盤を整備し、貿易投資促進といった観点から個別分野に直結した課題に取り組むことが効果的なアプローチと考えられる。しかしながら多くの途上国では経済発展に不可欠な部分、また貿易・投資により関連した部分でも多くの課題を抱えている。

そうした問題意識の下、本アプローチでは途上国が抱える課題を「経済発展に向けた基盤の未整備」と「貿易・投資に関する対応能力の不足」の2つに分け、以下のように整理を行い、開発戦略目標を設定した。


経済発展に向けた基盤の未整備

(1)経済/産業基盤の未整備
輸送網(鉄道、港湾、道路、空港)、通信網、エネルギー施設等の物的なインフラや法制度/政策体系の整備、人材の育成といったものは、民間セクターの活発な活動にとって重要な要素である。しかしながら途上国においてはそうした経済活動や産業育成の基盤となる部分において量の不足や質の低さのために、民間セクターの持続的・効率的な経済活動が制約されているケースがある。以下のような問題が一般的に指摘されている。

・法制度/政策体系の未整備
・経済インフラ(運輸交通インフラ、エネルギー、金融、基準認証、統計等)の不足/未整備
・技術力の低さ
・教育水準の低さ

(2)国際経済環境への適合の遅れ
現在の国際的な経済活動はWTO体制を前提に行われていると言っても過言ではなく、既加盟国のみならず未加盟国、加盟申請中の国においても、WTO協定との整合性を意識して経済政策を立案・実施していくことが必要である(つまり、WTO等の既存の国際ルールの理解や適切な履行といった課題は、近年の国際経済の状況下では途上国が必然的に対応しなければならない基本的な要件となってきている)。特に、途上国等の国々においては、国際ルールの変化による影響は甚大であり、安定した成長/発展を遂げるためには、そうした影響を最小限に食い止め、かつそうした変化を成長の機会と捉えることが重要なポイントとなり、そのためにもWTO協定を初めとする国際的な枠組みを理解した上で自国の産業振興を図ることが必要となる。

また他の国との通商交渉の場で、自国にとって不利益な約束事をしないためにも、そうした国際的なルールに対する理解の向上が重要な課題となっている。


貿易の促進、投資の受け入れに関する対応能力の不足

途上国が上記項目で述べた経済発展に不可欠な部分の整備といった点から一歩進み、貿易・投資自由化の流れの中で如何に利益を享受するかといった視点で政府が主体的に取り組むべき課題と民間セクターが主体的に取組むべき課題(政府の立場ではそうした民間セクターの取組みをサポートすることが課題となる)の2つに大別できる。

(1)政府が主体的に取り組むべき課題
現在の国際的動向では、従来の、例えば関税率の削減や税関事務の改善といった部分(いわゆる“at the border”での協力から“behind the border”を重視する方向に変化しており、WTO協定に代表される国際的なルールに整合する国内の政策・制度の構築の必要性が強調されている。

本指針においても同様の考えに則り、途上国政府が取り組むべき課題を大まかに以下のように整理した。
・長期的な視野に立った政策の立案/実施
・国内法制度の整備(国際ルールとの整合性)
・(法に基づいた)手続の簡素化及び適切な実施

(2)民間セクターが主体的に取組むべき課題
一方で途上国の民間セクターが貿易・投資の自由化から恩恵を得るためには、個々の企業や事業者が競争力をつけることが不可欠である。現在、途上国の民間セクターが取り組むべき課題としては以下の点が考えられる。
・個々の企業の経営資源(人材、経営/技術ノウハウ、資金等)の充実
・市場情報の確保

しかしながら多くの途上国においては個々の民間企業の力のみではこうした課題に取り組むことができないため、そうした課題を克服するためのサポートを行うことが政府の取り組むべき課題として必要になる。

以上の課題を踏まえ、本指針では経済/産業基盤の未整備と国際経済環境への適合の遅れといった2つの課題に対しては「国際的な枠組みの中での貿易・投資促進への対応力強化」といった開発戦略目標と掲げ、貿易の促進、投資の受け入れに関する対応能力の不足といった課題に対しては、貿易と投資に分け、「貿易促進のためのキャパシティ・ビルディング(能力構築)」「投資促進のためのキャパシティ・ビルディング」の2つを開発戦略目標に掲げた。またこれら2つの開発戦略目標の構成として政府が主体的に取り組むべき課題と民間セクターが主体的に取り組むべき課題(政府の立場ではそうした民間セクターの取り組みをサポートすることが取り組む課題となる)の2つに大別し、貿易では更に民間セクターの取り組みをサポートする役割を情報提供サービスの充実と活力ある民間セクターの育成に細分化している。

3つの開発戦略目標:

●「国際的な枠組みの中での貿易・投資促進への対応能力強化」
●「貿易促進のためのキャパシティ・ビルディング」
●「投資促進のためのキャパシティ・ビルディング」


出典:
独立行政法人国際協力機構(2004年2月)『課題別指針 貿易・投資促進』






添 付  資 料



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